専門誌”Winart” 澤登早苗さん登場 

スイス シュタイナー本部 農業部門代表が訪問されました

ゲーテアヌム Goetheanum  (ルドルフ・シュターナー協会のあるスイス本部 シュタイナーが設計した建造物の名称)から農業部門代表のジャン=ミシェル・フロラン氏がBAAJ日本(バイオダイナミック協会)の招待で来日した際に、山梨県牧丘町のフルーツグロアー澤登を訪問した記事が掲載されています。

バイオダイナミックのいま

畑を見学された後に ジャン=ミシェル・フロラン代表は「50年におよぶ成果が随所に見られ、生物多様性が実感できました。流行に惑わされず、土地に合った品種を選び、雨よけシートや空気を循環させる栽培環境の開発など、大変な努力の成果だと思う。また、澤登さんのお人柄にも感銘を受けた。有機栽培への転向を考えている慣行農業従事者は、師となる有機栽培の生産者があまりに尊大だと、圧倒され、気後れしてしまう。その点、澤登さんはじつに気さく。長年地域とつながりながら関係性と築いていらっしゃるのでしょう」と感想を述べたと記事に書かれています。
最近では特に欧州では女性の有機栽培農家や醸造家も増えてきていますが、日本で澤登早苗さんほどに有機農業に精通し、実践している女性が他にいるのでしょうか?また、教育者であり研究者であり地域コミュニティ形成もされているという、まさに有機農業の循環型の生き方を実践されている方です。
Winart(ワイナート)はヴィノテーク、ワイン王国と並ぶ3大ワイン専門誌です。 この記事の前ページでは、7年ぶりに来日したロワールのビオディナミの継承者 ニコラ・ジョリーが娘さんと共に登場しています。 ジャン=ミシェル・フロラン氏は澤登早苗さんの人柄を「気さく」と表現されたとありますが、バイオダイナミック、無化学農薬に取り組む人にありがちな、原理主義的な白熱する理論の末、一般人には理解不能となるような結果とは対照的に、澤登晴雄、芳兄弟と継承者 早苗さんの長年の取り組みは現代社会に順応した、多くの人々に波及していく可能性を示唆していると感じます。 親から子へ極々自然な農業を継承している…という点では、その苦労も喜びも同じではないかと思いますが、自然を前に尊大であることの意味とは何なのでしょうか?ニコラ・ジョリーの記事と合わせて、皆さまもぜひぜひご購入してお読みください。

Winart ワイナート No.98 4月号 1800Yen